ガンマ線という放射線を放出する放射性医薬品(RI:ラジオアイソトープ)を注射や飲むことにより目的の臓器や組織へのRI集積や代謝、動態の具合を診る検査です
近年ではベータ線という放射線を放出するRIを使用して、甲状腺機能亢進症の治療も行われています。
〇検査に使用する機器
検査の流れ
(1) 放射性医薬品(RI)を投与します。
多くは静脈注射ですが、内服の場合もあります。
(2) 検査(撮像)まで待ち時間がある場合があります。
RIが目的の臓器や組織に達するまでしばらく待ちます。
検査によっては数時間から数日後に撮像することもあります。
(3) 検査装置の寝台に仰向けになります。
寝台を移動して撮像を開始します。
(4) 撮像にかかる時間は検査によって異なります。
数分から1時間程度かかるもの、時間をあけて複数回撮像するものもあります。
2・3日間に渡るものもあります。
(5) 検査終了後
結果は専門医が報告書を作成し、主治医へ報告します。
次回診察時に主治医からの説明となります。
ご確認ください。
(注意-1)検査によっては食事制限などがありますのでご確認ください。
(注意-2)次のような方はあらかじめ医師にお知らせください。
(1) 妊娠中または妊娠している可能性のある方。
(2) 授乳中の方。
(3) 以前に薬によるアレルギー反応を起こしたことのある方。
主なRI検査
・骨シンチ
骨の代謝や反応が活発なところに集まる薬を使う検査です。
骨折や骨の炎症など、骨の病気の有無、範囲が分かります。
① RI処置室でお薬を注射します。(場合によっては注射直後に撮像する場合も
あります。)
② お薬が骨に十分に集まるまで3~4時間程度待ちます。
③ 膀胱に尿が溜まっているときれいな写真が撮れないので撮像直前に排尿を
すませてください。
④ 撮像は30分から1時間程度で終了します。
・脳血流シンチ
脳の血流状態を見る検査です。
脳血管障害や認知症の診断に役立ちます。
① 検査時間が長いので検査直前にトイレで排尿してきていただきます。
② 検査用ベッドに仰向けに寝ていただき安全のために頭、体を固定いたします。
③ お薬の注射と同時に撮像を始めます。
④ 検査は1時間程度で終了します。
⑤ きれいな画像を撮るために検査中は動かないでください。
・DaTSCAN(線条体シンチ)
大脳基底核の線条体ドパミン神経終末部のドパミントランスポーターの分布を反映した画像が得られます。
パーキンソン病やレビー小体型認知症の鑑別や除外に役立ちます。
① RI処置室でお薬を注射します。
② お薬が十分に集まるまで通常3時間ほど待ちます。
③ 検査時間が長いので検査直前にトイレで排尿してきていただきます。
④ 検査用ベッドに仰向けに寝ていただき安全のために頭、体を固定いたします。
⑤ 検査は30分程度で終了します。
きれいな画像を撮るために検査中は動かないでください。
・心交感神経機能シンチ
心臓の交感神経の状態を見る検査です
自律神経障害などの病気の診断に役立ちます。
① 検査時間が長いので検査直前にトイレで排尿してきていただきます。
② 検査用ベッドに仰向けに寝ていただき安全のために頭、体を固定いたします。
③ お薬の注射と同時に撮像を始めます。途中何回か機械の向きを変えます。
④ 1回目の検査は45分程度で終了します。
⑤ 4時間後に2回目の検査を行います。撮像は5分程度です。
・負荷心筋シンチ
心筋の血流状態を調べる検査です。
運動や薬剤を使って心臓に負荷を加えることにより虚血や梗塞などの判断ができます。
① 検査直前にトイレで排尿してきていただきます。
② 負荷をかけます。
運動の場合は、自転車のようなエルゴメータに腰かけていただきペダルの重さを変えて負荷をかけ途中でお薬を注射します。
薬剤の場合は、寝台に仰向けに寝ていただき負荷のお薬を6分間かけて注射し
途中で検査用のお薬も注射します。
負荷は循環器医観察の元、心電図や血圧測定も行います。
③ 撮像用寝台に移動していただき仰向けで負荷後の撮像を20分程度行います。
③ 4時間程度たってから安静時の撮像を20分程度行います。
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