病院長就任挨拶

 

 この度、令和5年4月1日、公益社団法人函館市医師会、大原会長から委嘱を受け、函館市医師会病院病院長に就任いたしました。本原顧問、金子前院長の後を継いで、その重責に身の引き締まる想いであります。医師会病院設立の趣意・理念を心に、その職務を遂行してゆく所存であります。

 

 大学入学を契機に北海道に住むようになりましたが、函館は初めてです。着任して間もないのですが、もうすでに函館の街は大のお気に入りです。仕事にも力が入ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 函館市医師会病院の歴史を見ますと、病院は昭和60年11月(1985年)に創立されています。当時より様々な難局があったと思いますが、その荒波を乗り越えて、現在に繋がっていることがよくわかりました。

 

 設立目的は地域住民の医療・福祉の充実を図ることです。理念として、医師会病院は、かかりつけ医と連携し、患者様や地域社会の健康作りに貢献し、皆様から選ばれる病院を目指しています。また、病院方針は、地域医療の充実に地域医療支援病院としての責任を果たすこと、24時間救急対応等、地域医療の中核的役割を担うことであります。

 

 この設立趣意の思いは改めて申し上げる必要もなく、現在の医療にこそまさしく望まれていることであり、先輩諸氏の考えに感銘いたしました。この趣意の実現が私の役割と肝に銘じ、現在の多様な価値観にも対応しながら病院を維持・発展を目指します。

 

 病院創立当初からは、すでに大きく世の中は変化しております。人口減少、少子高齢化、働き手の減少の影響は一層顕著になってきています。さらに新型コロナ感染症は人類に大きなインパクトを与えました。当病院も時代に合わせた病院機能を考え、病床の編成を行っておりますし、感染対策には十分配慮した医療を行っています。また、地域における在宅医療・訪問看護を推進すべく、院内には地域医療・介護連携支援センター、訪問看護ステーションの設置があります。

 

 地域住民の医療・介護を支える、会員の先生方の意向も十分反映した病院づくりを継続し、地域における役割を果たします。そのためには働く職員の笑顔があふれる、働きやすい病院が基本です。皆様のお声・ご指導を大切に考えていきます。

 

 改めて関係の皆様のご理解、ご支援のほどよろしくお願いし、就任のあいさつとさせていただきます。

 

令和5年4月1日

 函館市医師会病院 病院長 鈴木康弘