超音波検査


 

超音波検査

 

超音波とは、耳で聞こえないほどの高い周波数の事です。

超音波検査では、超音波を発生するプローブを体の外からあて、反射した音から目的の部位の画像を作ります。このとき皮膚との間に空気が入らないようにゼリーを塗ります。検査終了後、ゼリーは拭き取ります。また、画像が見やすいように検査室は暗くして検査を行います。音波ですので被ばくが無く、繰り返し検査をすることが出来ます。小さなお子さんや妊娠されている方でも心配なく検査を受けることが出来ます。

 

腹部超音波検査

 

肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓や胃、腸、膀胱などの形や腫瘍の有無を調べます。

1.検査時間は、20分程度になります。

2.ズボン、スカートは下着と一緒に腰骨の位置まで下げます。

3.検査中、観察しやすくするためプローブを押し当てたり、体の向きを変えさせていただきます。

4.4時間前から食事は控えてください。食事により胆嚢・膵臓などが見えにくくなり、検査結果に影響を与える可能性があります。お水・お茶のみ少量であれば飲んでいただいて結構です。(牛乳やジュース、コーヒーなどは避けて下さい。)常用しているお薬の服用は可能です。

5.泌尿器(膀胱、前立腺)婦人科の検査では、尿をためることにより、見やすくなりますので、90分前から排尿を控えてください。

 

甲状腺検査

甲状腺はのどぼとけの下にある蝶のような形をした臓器で、新陳代謝をコントロールするホルモンを分泌しています。この検査では甲状腺大きさ、形、炎症の程度や腫瘍の有無を調べます。

1.検査時間は、15分程度になります。

2.首周囲を出しやすい服装で来院していただけるようお願い致します。

3.食事、飲み物の制限はございません。

 

乳腺超音波検査

 

乳房のしこりが良性か悪性かを調べたり、触ってもわからないような小さな腫瘤を見つけることができる検査です。超音波は痛みや放射線被曝の心配がなく、妊娠中の女性でも安心して検査できます。

1.検査時間は、15分程度になります。

2.上半身の衣服を脱いで行います。

3.食事、飲み物の制限はございません。

★エラストグラフィー

腫瘤の硬さを色で判別する検査です。悪性の癌は硬く、良性腫瘍は柔らかい事が多く、腫瘤の硬さを知ることで悪性か良性かを鑑別するのに役立ちます。

 

造影超音波検査

 

超音波造影剤(ソナゾイド)を使用し、肝臓や乳房にある腫瘤が癌かどうか調べます。

従来の超音波検査では見えなかった腫瘤を見つける事が可能になり、血流動態の評価もカラードプラに比べ的確に行えるようになりました。またこの検査は治療を行う時の指標となったり治療後の評価にも役立ちます。

1.検査時間は30分~1時間程度になります。(検査内容、観察状況により所要時間は前後します)

2.腹部造影検査ではズボン、スカートは下着と一緒に腰骨の位置まで下げます。

  乳腺造影検査では上半身の衣服を脱いで行います。

3.食事、飲み物の制限は腹部超音波検査と同様です。乳腺の場合は飲食の制限はありません。

4.卵アレルギーの方はこの検査は出来ません。

5.造影剤は安全な薬品ですが、まれに副作用や合併症が現れることがあります。

 

血管超音波検査

 

全身の動静脈血管を対象に検査し、動脈の狭窄や閉塞の程度、静脈内の血栓(血のかたまり)の有無や血管の拡張、血流の流れを調べます。透析患者さんのシャント血管の狭窄や閉塞の程度や上腕動脈の血流量の測定を行います。

1.検査時間は15~60分程度です。(目的や部位によって所要時間は変わります)

2.下肢血管の場合は、ズボン・スカートは脱いでいただき検査用のパンツに着替えていただきます。

3.食事、飲み物の制限はございません。

 

腎動脈超音波検査

 

腹部大動脈から腎臓に入る動脈の血流を測定し、血管の狭窄などがないかを調べる検査です。主に腎機能が悪い方、高血圧の方が対象となります。

1.検査時間は30分程度になります。

2.ズボン、スカートは下着と一緒に腰骨の位置まで下げます。

3.4時間前より食事は控えて下さい。お水・お茶のみ少量であれば飲んでいただいて結構です。(牛乳やジュース、コーヒーなどは避けて下さい。)常用しているお薬の服用は可能です。

4.喫煙は4時間前より控えてください。タバコには血管を縮める働きがありますので、喫煙後に検査を行った場合、血管が細くなり診断に影響が出ることがあります。