MRI検査

MRIとは

  磁気共鳴画像検査法のことで、Magnetic Resonance Imagingの頭文字をとって一般的にMRIと呼ばれています。原理を簡単に説明しますが、患者さんが大きなトンネル型の装置に入り、強い磁石の力と電波を利用することで体内の水素原子から発生する微弱な信号が発生します。この信号をコンピューター処理することで画像化します。

 通常は体の任意の断面像やMRアンジオグラフィー(MRA)と呼ばれる血管の画像などを作成したものが診断に用いられます。MRIの大きな特徴としてX線撮影やCT検査のようにX線を使用しないため放射線による被ばくの心配は一切ありません。

 MRIは体の様々な部位で検査が可能です。特に頭部(脳や下垂体、眼窩など)、腹部(肝臓、胆のう、膵臓、腎臓など)、骨盤腔(子宮や卵巣、前立腺)、整形領域(脊椎や四肢の関節など)の疾患に対する診断に多く用いられる検査です。また当施設では乳房MRIや心臓MRI(冠動脈MRAなど)、造影剤を使用しない下肢動脈MRA検査にも対応しております。

 

当施設のMRI装置

Philips  Ingenia 1.5T CX
Philips Ingenia 1.5T CX

  • 当施設では、PHILIPS社製1.5テスラ(装置の磁場の強さ)のMRI装置1台が稼働しております。
  • 実際の検査では撮像する部位に応じたコイルと呼ばれる専用の器具を装着し検査を行います。当施設ではほぼ全身の領域の検査が可能となっております

 

MRI検査について

  • MRIの検査時間は準備を含め約30~60分です。
  • 原則検査前は食事可能ですが、腹部MRI検査のみ検査予定時間の3時間前より食事を控えていただきます。
  • 強い磁石の中に入るため入室する前に安全のため問診をとります。また身に付けている金属類は外していただき、必要に応じて検査衣に着替えていただきます。
  • 検査用の器材を装着し固定などを行ってからトンネルの中に入っていただきます。検査中は装置から非常に大きな音が発生するため、耳栓やヘッドホンを装着して検査を受けていただきます。
  • 狭い所が苦手な方でまれにご気分が悪くなる方がいらっしゃいます。検査中はナースコールをお持ち頂きますのでご安心ください。
  • MRI検査ではより詳細な検査を行うためにMRI用造影剤を静脈から注射することがあります。体内に入った造影剤は、24時間でほとんどが尿となって排泄されます。副作用は極めて少ないお薬ですが、気管支喘息のある方、アレルギー体質の方、腎臓の働きが低下している方は使用を控える場合がありますので事前に医師、看護師、担当技師にお知らせください。

 

MRI検査の注意事項

 

 次のような方は検査を受けられないことがありますので、事前にお申し出下さい。

 

検査を受けることができない方

  • MRI非対応ペースメーカーを使用している方
  • 人工内耳または人工中耳を埋め込まれている方
  • 可動式義眼(マグネット使用)を装着されている方
  • 脳深部刺激装置を使用している方

 

検査を受けることができない場合がある方

  • 体内に脳動脈クリップや人工関節などの金属が埋め込まれている方
  • 水頭症治療用圧可変式バルブシャントが埋め込まれている方
  • 妊娠または妊娠されている可能性のある方
  • 狭いところが苦手な方や安静が困難な方

 

下記のものは検査室へ持ち込み出来ません

  • 携帯電話、時計、メガネ、ベルト、鍵、アクセサリーなど
  • キャッシュカード、テレホンカード、プリペイドカードなどのカード類
  • 取り外せる入れ歯やインプラント、補聴器、かつら、カイロ、エレキバン、金具のついた下着やヒートテックなどの発熱保温機能の衣類、カラーコンタクトレンズなど

その他

  • 化粧品(アイシャドウ、マスカラ)に金属を含むものがあり、落としていただくことがあります。入れ墨(アート含)の方は事前に担当者にお知らせ下さい
  • 湿布薬や貼付薬は薬剤の種類によっては熱傷や薬剤吸収促進の可能性があるため検査前にはがしていただくことがあります。当日は必ず予備をご持参下さい

主なMRI検査画像を紹介します

頭部MRI検査

頭部MRIとMRA(血管)検査

 

腹部、骨盤部MRI検査

腹部MRIやMRCP (MR胆管膵管撮影)検査   骨盤部MRI(前立腺や子宮、卵巣など)

 

腹部、骨盤部MRI検査

肩関節MRI

膝関節MRI

頸椎MRI

腰椎MRI


 

心臓MRI検査やMRA(血管)検査

心臓MRIや冠動脈MRA