トピックス2010
03/08ぐり研ブログ:
批判するのは大好きですが批判されるのは許しません?!
つい先日は奈良・大淀病院事件の民事訴訟判決が出たことを紹介しましたけれども、その折の読売新聞の記事を念頭に置きながらこちらの記事を御覧になっていただければと思います。
03/06YOMIURI ONLINE:
ネットで目立つ医師の“暴走”、医療被害者を攻撃
  暴言・中傷・カルテ無断転載
 医療事故の被害者や支援者への個人攻撃、品位のない中傷、カルテの無断転載など、インターネット上で発信する医師たちの“暴走”が目立ち、遺族が精神的な二次被害を受ける例も相次いでいる。状況を憂慮した日本医師会(日医)の生命倫理懇談会(座長、高久史麿・日本医学会会長)は2月、こうしたネット上の加害行為を「専門職として不適切だ」と、強く戒める報告書をまとめた。
 ネット上の攻撃的発言は数年前から激しくなった。
 2006年に奈良県の妊婦が19病院に転院を断られた末、搬送先で死亡した問題では、カルテの内容が医師専用掲示板に勝手に書き込まれ、医師らの公開ブログにも転載された。警察が捜査を始めると、書いた医師が遺族に謝罪した。同じ掲示板に「脳出血を生じた母体も助かって当然、と思っている夫に妻を妊娠させる資格はない」と投稿した横浜市の医師は、侮辱罪で略式命令を受けた。同じ年に産婦人科医が逮捕された福島県立大野病院の出産事故(無罪確定)では、遺族の自宅を調べるよう呼びかける書き込みや、「2人目はだめだと言われていたのに産んだ」と亡くなった妊婦を非難する言葉が掲示板やブログに出た。 この事故について冷静な検証を求める発言をした金沢大医学部の講師は、2ちゃんねる掲示板で「日本の全(すべ)ての医師の敵。日本中の医師からリンチを浴びながら生きて行くだろう。命を大事にしろよ」と脅迫され、医師専用掲示板では「こういう万年講師が掃きだめにいる」と書かれた。割りばしがのどに刺さって男児が死亡した事故では、診察した東京・杏林大病院の医師の無罪が08年に確定した後、「医療崩壊を招いた死神ファミリー」「被害者面して医師を恐喝、ついでに責任転嫁しようと騒いだ」などと両親を非難する書き込みが相次いだ。ほかにも、遺族らを「モンスター」「自称被害者のクレーマー」などと呼んだり、「責任をなすりつけた上で病院から金をせしめたいのかな」などと、おとしめる投稿は今も多い。
 誰でも書けるネット上の百科事典「ウィキペディア」、市民団体の活動が、医療崩壊の原因の一つとして記述されている。奈良の遺族は「『産科医療を崩壊させた』という中傷も相次ぎ、深く傷ついた」、割りばし事故の母親は「発言することが恐ろしくなった」という。
倫理指針に反映を
 栗岡幹英・奈良女子大教授(医療社会学)の話「攻撃的発言を繰り返す医師たちは、刑事や民事の訴訟で被告になった医師と自分を一体的に考えて『医師全体が攻撃された』ととらえている。合意形成を目指すのではなく、ひたすら他者を非難・攻撃するため、患者側に萎縮(いしゅく)傾向を招いている。報告書だけでなく、職業倫理指針に反映すべきだ」
日医警告「信頼損なう」
 日医の懇談会は「高度情報化社会における生命倫理」の報告書で、ネット上の言動について「特に医療被害者、家族、医療機関の内部告発者、政策に携わる公務員、報道記者などへの個人攻撃は、医師の社会的信頼を損なう」と強調した。匿名の掲示板でも、違法性があれば投稿者の情報は開示され、刑事・民事の責任を問われる、と安易な書き込みに注意を喚起。「専門職である医師は実名での情報発信が望ましい」とし、医師専用の掲示板は原則実名の運営に改めるべきだとした。ウィキペディアの記事の一方的書き換えも「荒らし」の一種だと断じ、公人でない個人の記事を作るのも慎むべきだとした。報告の内容は、日医が定めた「医師の職業倫理指針」に盛り込まれる可能性もある。その場合、違反すると再教育の対象になりうる。
03/02msn産経ニュース:
開業医電話相談「24時間」義務付けは見送り 診療報酬改定で厚労省
長妻昭厚生労働相ら政務三役は1日、平成22年度の診療報酬改定で導入される休診時間帯に開業医が行う電話相談サービスについて、当初予定していた24時間対応の義務付けを見送る方針を固めた。開業医が電話相談に24時間応じることで救急病院の負担軽減を狙ったが、開業医から「負担が大きすぎ、通常の診察に影響が出る」との批判が相次いだため方針転換した。患者は新サービスを始める開業医に対し、再診時には常に上乗せ料金( 地域医療貢献加算)を支払う仕組みとなるが、緊急時に電話相談できなくても上乗せ料金を支払わなければならなくなる可能性もある。新サービスは、深夜や休日に軽症患者が救急病院に集中することを避けようと、開業医に救急の初期対応の役割を担ってもらうことが目的。開業医が主にかかりつけ患者を対象に、診療時間外に電話で症状や処方薬の問い合わせに応じたり、重症の場合は近隣の救急病院を紹介したりする。時間外対応を行わない都心のビル内診療所で診察する開業医の報酬を減らす狙いもある。ただ、上乗せ料金を患者へ請求できる条件として、厚労省が「 24時間の電話相談対応」を義務付けようとしたことに地域の開業医や医師会が猛反発。厚労政務三役はこうした声に配慮して義務付けを見送り、救急患者の多い午前0時ごろまでの対応や地域の複数の開業医で分担して電話相談に応じる場合などでも「上乗せ料金」の請求を認める方向で調整することにした。今回の診療報酬改定では、勤務医との収入格差是正などを目的に開業医の再診料が20円引き下げられることになっており、開業医は新サービスで上乗せ料金の30円を得られると、差し引き10円の増収となる。
03/01Blog お決まりの日々:たまりょ
大淀町裁判に行ってきました(その2)
 1)主文
  1.原告らの各請求は棄却する。
  2.訴訟費用は原告負担とする。 
03/01YOMIURI ONLINE:
転院拒否で妊婦死亡、遺族の賠償請求を棄却
 奈良県大淀町立大淀病院で2006年8月、出産時に意識不明になった高崎実香さん(当時32歳)が計19病院に転院を拒否された末に死亡した問題で、夫の晋輔さん(27)と長男、奏太(そうた)ちゃん(3)が「主治医の判断ミスで転院が遅れた」として、町と主治医に計約8800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、大阪地裁であった。大島真一裁判長(島村雅之裁判長代読)は 「主治医に過失はなかった」として請求を退けたが、国や地方自治体に対し、救急医療体制の充実を求める異例の付言をした。判決によると、実香さんは06年8月8日未明、大淀病院で出産中に頭痛を訴えて意識を失い、けいれん発作を起こした。約6時間後に大阪府吹田市の国立循環器病センターに搬送され、奏太ちゃんを出産したが、8日後、脳出血で死亡した。遺族側は「頭部CT検査を行うべきだった」と主張したが、判決は「CT検査を実施すると、検査中に搬送先が決まる可能性が高く、検査より搬送を選択した判断は十分に合理的だ」 とした。また、付言の中で大島裁判長は「大淀病院の常勤産科医は被告となった主治医だけで、夜を徹して転送手続きを行い、午前中の診察にあたった」と指摘。過重労働となっている医療体制の現状について、「勤務医の立場からも患者の立場からも許されない。実香さんの死を無駄にしないためにも、産科などの救急医療体制が充実し、一人でも多くの人の命が助けられることを切に望む」とした。判決後、晋輔さんは「判決に納得できない部分はあるが、『実香の命が少しでも役に立つように』と言ってもらえてよかった」とし、「医療界は、付言を真剣に受け止めてほしい」と訴えた。西浦公章・町立大淀病院長の話「様々な観点から審理が尽くされた結果だと受け止めている。今後、医療体制の充実に努力する」
03/01asahi.com:
「救急は名ばかり」大阪地裁言及 妊婦の遺族訴えは棄却
奈良県大淀町の町立大淀病院で2006年8月、 出産中に意識を失った高崎実香さん(当時32)が19病院から受け入れを拒否された末に脳内出血で死亡 したことをめぐり、夫の晋輔さん(27)=奈良県三郷町=ら遺族が大淀町と当時の担当医師(62)に慰謝料など約8800万円の賠償を求めた訴訟で、大阪地裁の大島真一裁判長(島村雅之裁判長代読)は1日、医師の過失を認めず、遺族の請求を棄却する判決を言い渡した。しかし判決は、判決理由を述べた後に「付言」として異例の意見を述べ、妊婦らの救急搬送先が決まらず、30分以上待機した例が08年に全国で約1千件あったなどとする消防庁発表の調査を挙げ、「救急医療とは名ばかり」と批判。「救急医療の整備・確保は国や地方自治体の最も基本的な責務」と言及した。判決によると、実香さんは入院中の06年8月8日午前0時すぎ、頭痛を訴え、意識を失った。担当医は、午前1時37分ごろにけいれんが起きると、妊婦がけいれんを起こす「子癇(しかん)」と診断。午前1時50分ごろ、奈良県立医大病院に受け入れを依頼したが「満床」で受け入れられず、同病院などを介して病院を探した。搬送先が決まったのは午前4時半ごろで、午前6時前に国立循環器病センター(大阪府吹田市)へ搬送された。 実香さんは同センターでCT検査を受け、脳内出血が判明し、帝王切開で長男を出産したが、8日後に死亡した。判決は、脳外科医の鑑定などをもとに、 脳内出血は午前0時ごろに起き、午前2時すぎには救命困難だったと認定 した。そのうえで、担当医の過失の有無を検討。午前0時すぎは血圧などに問題なく、経過観察をしたのは不適切と言えず、1時半すぎにけいれんが起きた時点で脳の異常を疑うことができたとした。 しかし、これまでの担当医の経験から1時間程度で搬送先が決まると判断して高次医療機関への搬送を優先させ、その妨げとなり得るCT検査をしなかったことは不適切と言えないとした。そのうえで、 病院側が最善の策をとったとしても、助かる可能性は極めて低かった と指摘した。判決は付言で、大淀病院のように常勤の産科医が病院に1人しかいない「一人医長」の問題にも触れ、実情を放置しておくことは勤務医だけでなく患者の立場からも許されないとした。
03/01毎日JP:
妊婦転送死訴訟:遺族の請求棄却 裁判長、救急医療充実を
 奈良県大淀町立大淀病院で06年8月、同県五條市の高崎実香さん(当時32歳)が分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、19病院に受け入れを断られた末、転送先で死亡した問題を巡り、遺族が町と産科医に約8800万円の賠償を求めた訴訟の判決が1日、大阪地裁であった。大島真一裁判長(島村雅之裁判長代読)は「救命の可能性は低かった」として、遺族の請求を棄却 した。しかし、3時間以上も転送を待たされた経緯に触れ、「産科救急医療の充実を願う」と付言した。原告は、夫晋輔さん(27)と転送先で生まれた長男奏太ちゃん(3)。主な争点は、産科医が頭部CT検査を実施せず、死因となった脳内出血ではなく妊娠高血圧症の子癇(しかん)とした診断の過失と、救命可能性の有無だった。判決は、脳内出血が発生した時刻を、実香さんが頭痛を訴えた06年8月8日午前0時ごろと推認。その上で、「(けいれんが起きた午前1時37分ごろには)頭部CT検査を実施すべきだったといえるが、設備の整った医療機関にできるだけ迅速に搬送することを優先させた判断は不適切とは言えない」と産科医の過失を否定した。また、転送時期と実香さんの死との関係については 仮に(初期段階で)脳の異常を診断し、(設備の整った)奈良県立医大に搬送したとしても、手術開始は午前3時半ごろと考えられ、救命の可能性は極めて低かった」と述べ、請求を全面的に退けた。脳内出血の可能性を考慮すべきだったが、短時間での手術が必要で、救命は困難だった」とした地裁の鑑定結果に沿う内容となった。一方、判決要旨の朗読後、大島裁判長は産科救急医療の現状に触れ、「重症患者でも現場で搬送先を探しているケースが多く、『救急医療』とは名ばかりだ。人の命を守ることは国や地方自治体に課された責務で、産科など救急医療の再生を強く期待したい」と述べた。
【ことば】▽奈良・妊婦転送死問題▽ 06年8月7日、高崎実香さんが分娩のため奈良県大淀町立大淀病院に入院。8日午前0時ごろ頭痛を訴え、間もなく意識不明になり、けいれんを起こした。産科医は妊娠高血圧症の子癇と診断。病院は産科救急の転送先を探し始めたが、19病院に受け入れを断られ、午前5時47分ごろ、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)へ搬送。頭部CT検査で血腫が見つかり、帝王切開で奏太ちゃんが生まれたものの、実香さんは同月16日、脳内出血で死亡した。
02/2547NEWS:
特養などで重い介護の入所者増加 08年厚労省調査
 特別養護老人ホーム(特養)など介護保険3施設で、要介護度が重い人の入所割合が年々高くなっていることが、厚生労働省が25日発表した2008年介護サービス施設・事業所調査結果で分かった。3施設は特養と介護老人保健施設(老健)、介護療養病床。04年の同調査に比べ、要介護度が3〜5と重い人が入所者全体に占める割合は、特養が82%から87%、老健が70%から73%、 療養病床は92%から95%と、いずれも増加した。高齢化の進行に伴う変化とみられる。また、65歳以上の人口10万人に対する施設定員は全国平均で2981人。都道府県別にみると、徳島県(4414人)や富山県(4207人)が多く、東京都(2163人)や神奈川県(2382人)は少ない。都市部で整備が遅れている実態を示した。地域密着型サービスの利用や事業所の増加も目立ち、 夜間対応型訪問介護の利用者は前年の2・9倍に。定員30人未満の小規模な特養の施設数も1・9倍になった。
02/25YOMIURI ONLINE:
出産一時金 完全実施見送り
 厚生労働省は24日、出産費用を公的負担で医療機関に直接支払う制度について、4月の完全実施を見送る方針を固めた。一部の医療機関に3月末まで認めていた導入猶予期間を再度延長し、さらに半年以上認める方向で調整する。昨年10月に始まった同制度では、健康保険組合などの公的医療保険から出産育児一時金(42万円)が医療機関に直接支払われるようになり、妊婦らは出産費用を用意しなくてもよくなった。当初は、医療機関も患者の未払いに悩まされなくなる利点があるとされた。ただ、支払いに1〜2か月かかり、医療機関側から「資金繰りが悪化する」との懸念が寄せられたため、厚労省は妊婦と合意文書を交わすなどした医療機関に限って、3月末まで半年間の導入猶予を認めていた。
02/13YOMIURI ONLINE:
診療報酬改定、「激務の医療」加算
外科の窮状 訴える暇さえない…
 2010年度の診療報酬改定の内容が12日決まった。民主党政権が発足して最初の改定は、10年ぶりに改定率を引き上げ、医師不足が深刻な病院に重点配分、救急や産科、小児科、外科に一層手厚い内容になった。医療崩壊は食い止められるのか。
 医師の外科離れに歯止めをかけようと、手術料は大幅アップが決まった。脳動脈瘤(りゅう)の手術など、病院で行われる高度な手術で、50〜30%増となる。
 激務のため外科医は減少しており、外科系学会社会保険委員会連合会長の山口俊晴・癌研有明病院副院長は「難しい手術をこなす外科医は多忙で、窮状を訴える暇さえない。技術がきちんと評価されれば、現場は元気になる」と歓迎する。
 とはいえ、診療報酬引き上げは、病院の収入増にはなっても、医師らの処遇改善に必ずしもつながらないとの指摘がある。東京都にある大病院の産科医は、「診療報酬の引き上げはありがたいが、これで対策が十分に整ったとはいえない」と話す。
診療報酬が引き上げられた手術などでは、患者負担もやや増える。
 高額な診療報酬がかかる手術の場合、一定限度以上の負担は免除される高額療養費制度の適用を受けるが、たとえば脳動脈瘤の手術で8日間入院した場合、数千円の自己負担増(3割負担)になるとの試算がある。
 一方、診療所の再診料は引き下げられるが、患者が実際に払う費用には、それほど影響しない可能性もある。再診料は20円減でも、時間外の問い合わせに対応する開業医への地域貢献加算(30円)などが新たに加わる場合があるからだ。
診療明細書 無料で透明化
 今回の改定は、医療の透明化も柱のひとつだ。受けた処置や検査、薬の内容や費用の内訳がわかる診療明細書を原則すべての人に無料発行することが医療機関に義務づけられた。中央社会保険医療協議会(中医協)には、20年前、出産時の医療事故で長女を亡くしたことをきっかけに、医療情報の公開を求める活動をしてきた勝村久司さんが、患者代表の委員として加わっている。中医協の協議では、時に涙で言葉を詰まらせながら、無料発行を訴えた。勝村さんは「日本中の人が医療の中身に関心を持つきっかけになってほしい」と振り返った。
日医「敗北」、再診料見直し 政権交代響く
「診療所の再診料の引き下げには、理解も納得もできない。医療崩壊をさらに深刻化させる」
 日本医師会(日医)の中川俊男常任理事は12日夕、緊急記者会見を開き、憮然(ぶぜん)とした表情で声明文を読み上げた。日医は開業医中心の組織。開業医にとって再診料は収入の1割を占め、基本料的意味合いを持つ。診療所の再診料維持は譲れない一線だったが、結果は20円引き下げだった。自民党政権時代、同党の有力支持団体である日医は厚生労働族議員と連携し、改定作業に影響力を発揮してきた。しかし、今回は政権交代の影響を強く受けた。
 長妻厚生労働相ら厚労省政務三役は昨年10月、改定作業を担う中医協委員選定に当たり、慣例だった日医の推薦枠をなくした。前回の08年度改定では日医推薦の委員らの強い反対で、再診料引き下げが見送られた経緯などがあり、改定作業でフリーハンドを得る狙いからだった。昨年末、10年ぶりとなる診療報酬のプラス改定を決定した際も、医科の増額分約4800億円のうち「入院」に4400億円、「外来」に400億円と配分枠を決め開業医よりも勤務医重視を打ち出した。1月以降、日医が最も重視し、改定の焦点だった再診料見直し論議が始まったが、限られた財源の中、日医も容認した再診料を統一するには割高の診療所の再診料引き下げもやむなしとの流れがすでに作られていた。日医は一般の意見募集であるパブリックコメントへの応募や記者会見で主張を訴えるしかなかった。日医は4月に会長選を予定している。自民党を支持してきた現職の唐沢祥人会長、昨年の衆院選で民主党を支持した茨城県医師会の原中勝征会長、第三の選択肢を模索する森洋一・京都府医師会長の3氏が出馬表明。選挙戦では、政党支持のあり方が焦点になる見通しで、今回の結果が日医の路線選択にどの程度影響するのかが注目される。
02/12asahi.com:
救急入院料などで患者負担増 4月の診療報酬改定
 4月から変更される医療にかかる値段が12日、決まった。深刻化した「医療崩壊」を食い止めるため、医療機関に支払われる診療報酬が10年ぶりに増額され、その大半が入院治療に配分された。疲弊している病院勤務医の待遇改善が狙いだが、救急入院料などで患者負担が増える。中央社会保険医療協議会(中医協=厚生労働相の諮問機関)がこの日午前、診療報酬の改定内容を長妻昭厚労相に答申した。自公政権時代の社会保障費の抑制策で、2年ごとに改定される診療報酬は4回続けてマイナス。これが、救急患者のたらい回しなど医療崩壊につながったとされる。この立て直しのため、鳩山内閣は2010年度はプラス改定とし、医師の治療行為に対する報酬分として5700億円増額した。重点課題は、なり手が少なく医師不足が指摘される救急や産科、小児科、外科の再建と、過重労働を強いられている病院勤務医の負担軽減だ。救急医療など、早期に手厚い治療が必要な「急性期入院医療」に増額分のうち4千億円を充てる。診療報酬は税と保険料、患者の自己負担で賄われる。診療報酬引き上げは、治療を受けた際に払う患者負担(報酬の1〜3割)も増える。重症患者を扱う2次救急医療機関に救急搬送された患者や乳幼児の入院費は増額。社会問題化した妊婦のたらい回しを防ぐため、救急搬送された妊産婦を受け入れた医療機関の入院費を大幅に上げる。切迫早産に伴う帝王切開など、リスクの高いお産の料金も上がる。新生児集中治療室(NICU)が満床になる問題への対応として、NICUの患者を受け入れた病床では別途1日5万4千円かかる。深刻な「外科離れ」対策には、約1800項目ある手術料の半数ほどを増額。難易度が高く、人手がいる手術の料金は3〜5割増となる。外来で2回目以降にかかる再診料は従来、診療所710円、病院600円だったが、病院への配分を厚くするため、診療所を下げ、病院を上げて690円に統一した。薬害被害者ら患者団体が要望していた医療費の明細書は、4月から原則無料発行が義務づけられる。レセプト(診療報酬明細書)を電子請求している医療機関に限られるが、患者への医療費の透明化が進むと期待される。歯科の初診料は360円、再診料が20円上がる。一方、眼科や皮膚科などの検査項目は下がる。後期高齢者医療制度にかかわる報酬は廃止される。患者の窓口負担は、平均的な外来受診(3割負担)で月7.8円増える。
02/09毎日JP:
メタボ健診:腹囲基準根拠ゆらぐ 3万人データ解析で
 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策として実施している特定健診・保健指導(メタボ健診)で使う腹囲の基準について、厚生労働省研究班は9日、国内3万人を超えるデータを解析した結果、「最適な値を決めることは困難」とする最終報告を発表した。腹囲が大きいほど発症者は増えたため、研究班は引き続き基準に使うことを提言したが、「線引き」の根拠が大きく揺らいだことで、制度の見直しを求める声が高まりそうだ。現在は腹囲が男性85センチ、女性90センチ以上で、血圧、血糖値、血中脂質の検査値のうち二つ以上基準を超えると、メタボと診断される。メタボは腹部に内臓脂肪がたまると、心血管疾患を発症しやすいという考え方に基づき、08年度から全国の健診に取り入れられた。
 研究班は、地域住民を対象に実施している全国の12の追跡調査を総合的に解析した。心血管疾患を発症する危険性が高い人を見分けるため、40〜74歳の男女約3万1000人の腹囲と心血管疾患の発症状況を分析したところ、男性は80センチ以上がそれ未満の1.48倍▽85センチ以上1.56倍▽90センチ以上1.70倍、女性は80センチ以上1.75倍▽85センチ以上1.79倍▽90センチ以上1.62倍と、いずれも腹囲が大きい方が発症割合も高かった。しかし、どの数値で区切っても発症者の割合はほぼ変わらず、危険性の高い集団を選び出すのに最適な数値は算出できなかった。
 門脇孝・東京大教授は「腹囲が増加するほど発症の危険性が高まっており、腹囲の重要性は示された。数値については、医療にかける予算や人材が豊富にあれば小さめに、限られていれば大きめに設定するなど、政策的に決める事項と考える」と話す。
◇解説 抜本的見直しが必要
 メタボ対策を目的にした特定健診・保健指導(メタボ健診)が08年度に始まり、メタボ診断基準の腹囲の数値は、常に注目を集めてきた。だが、腹囲を診断基準の必須項目としているのは、日本だけだ。この分野で大きな影響力を持つ学術団体「米国コレステロール教育プログラム」と「国際糖尿病連合」は昨年10月、腹囲を必須項目とせず、他の血圧や血糖値などの検査項目と同列に扱う統一基準を発表した。今回の研究班の報告は、「発症の危険性が高い集団を絞り込む腹囲の数値は出せないが、腹囲検査は有用」という玉虫色の結論になった。腹囲にこだわる理由を研究班の門脇教授は「日本には、腹部の内臓脂肪がメタボの主因であるとする数多くの研究成果がある。診断基準を定めた内科8学会も、腹囲を必須とすることで合意している」と説明する。
 一方、大櫛陽一・東海大教授(医療統計学)は「腹囲の最適値が示せないとの結果は、病気の危険性のある人を見つけ出す項目として意味がないということだ」と指摘。「科学的に効果が判断できない施策を実施することは税金の無駄遣い、その健診結果に基づいて医療機関を利用することも無駄な医療といえる」と批判する。今回の結果を受け、関係学会は腹囲の基準値の再検討を始めるとみられる。腹囲を必須項目とする日本独自の基準の是非を含め、抜本的な見直し作業が求められる。
02/09YOMIURI ONLINE:
「男85センチ、女90センチ」メタボ腹囲 根拠なし
 3万1000人調査で判明…厚労省研究班
 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の適正な診断基準を検証していた厚生労働省研究班(主任研究者=門脇孝・東京大学教授)は9日、診断の必須項目の腹囲の数値によって、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の発症の危険性を明確に判断できないとする大規模調査の結果をまとめた。現在の腹囲基準(男性85センチ以上、女性90センチ以上)の科学的根拠を覆すもので、診断基準の見直しに影響しそうだ。現在の診断基準は、腹囲に加え、血糖、脂質、血圧の3項目のうち二つ以上で異常があった場合、メタボと診断され、保健指導(積極的支援)の対象となる。しかし、他の先進国に比べ男性の腹囲基準は厳しすぎる、女性の基準は逆に甘いと、批判されていた。研究班は、全国12か所の40〜74歳の男女約3万1000人について、心筋梗塞、脳梗塞の発症と腹囲との関連を調べた。その結果、腹囲が大きくなるほど、発症の危険性は増加したが、特定の腹囲を超えると危険性が急激に高まるという線引きは困難であることがわかった。現在の腹囲基準は、学会などが集めた小規模の研究データをもとに、腹囲が基準を超えると、内臓脂肪が蓄積して、生活習慣病になりやすいという前提で設定された。同研究班は昨年、腹囲が男性85センチ、女性80センチを超えると、血糖や脂質などの検査データの異常が急激に増えるということを明らかにしたが、今回の発症との関連では腹囲基準の妥当性は導きだせなかった。国際的には、腹囲を必須とせず、総合的にメタボを診断するのが主流。米国では、腹囲(男性102センチ以上、女性88センチ以上)は中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、血糖値を含めた五つの診断基準の一項目に過ぎない。ただ、今回の研究でも肥満の人ほど発症しやすい傾向は変わりない。現行の基準でメタボと診断された人は、そうでない人に比べて発症の危険性は男性で1・44倍、女性で1・53倍高かった。門脇教授は「腹囲が大きくなるほど心臓病や脳卒中を起こす危険は男女とも高くなったが、基準値としてどの数値が明確なのかを示すことは難しかった。今回の研究結果をもとに今後、最適な腹囲の基準について議論をしていく必要がある」と話している。
[解説]メタボ基準「肥満は危険」変わらない
 特定健診・保健指導(メタボ健診)の目的は、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞などの生活習慣病予防で、厚生労働省は、保健指導を通じて、年間2兆円の医療費削減を目算していた。しかし、腹囲では明確な線引きが出来ないことがわかったことで、診断基準やメタボ健診のあり方が問われることは必至だ。日本では、腹囲が必須条件で、腹囲が基準値以内だと保健指導の対象にならず、血圧や血糖、脂質など他の項目が軽視されていた。ただ、腹囲が生活習慣病と無関係というのではない。今回の研究でも、腹囲が大きく、肥満な人ほど、心筋梗塞などを発症する危険性は高まることが確かめられた。腹囲の基準値に一喜一憂するのではなく、生活習慣病の危険性を幅広く考えて、やせている人も含めて十分な対策をとることが重要だ。
02/0947NEWS:
女性メタボ基準は腹囲80センチ より厳しく、厚労省
  内臓脂肪の蓄積で生活習慣病の危険性が高まる「メタボリック症候群」の診断基準の妥当性について検討していた厚生労働省研究班は9日、現在は「90センチ以上」としている女性の腹囲を「80センチ以上」に厳しくすれば、より多くの脳卒中や心疾患を予防できるとする研究結果をまとめた。メタボリック症候群は、日本肥満学会などが2005年に「腹囲が男性85センチ以上、女性90センチ以上」などの診断基準をまとめ、特定健診にも採用されたが、女性の腹囲が男性より緩い点などに異論も出ていた。基準が変更されれば、保健指導にも影響を与えることになるが、厚労省生活習慣病対策室は「今回は妥当性判断の一つの材料。必要があれば検討会を設置する可能性もある」としている。研究班は、全国の40〜74歳の男女約3万6千人に、腹囲と、血圧や血糖値などの関係を調べた。メタボリック症候群は、内臓脂肪蓄積に加え脂質異常、高血圧、高血糖のうち2項目以上に該当する状態だが、男性で85センチ前後、女性で80センチ前後を上回ると、そうした状態になる可能性が3倍に高まり、心筋梗塞や脳卒中が起きるリスクが大幅に上昇することが分かった。
02/0847NEWS:
血液検査値、遺伝子で違い 東大・理研が共同研究
 ABO式の血液型を決める遺伝子の違いにより赤血球の数や酸素と結合するヘモグロビン量が異なるとの研究結果を、東京大と理化学研究所の研究グループがまとめた。血液検査の20項目に延べ89の遺伝子が関連し、このうち46は新規に分かった関係。B型の人は血液が濃く、特に女性は、ほかの血液型より貧血のリスクが約21%低いことなどが判明した。7日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。理研の鎌谷直之ゲノム医科学研究センター副センター長は「酒を飲んでいないのにガンマGTPが高い人がいるが、遺伝子の違いによるとみられる。従来の基準値を見直し、個人ごとの基準値の設定が必要だ」と指摘している。がんや糖尿病、心筋梗塞などの患者1万4700人分の遺伝子情報や血液の検査値をコンピューターで解析。遺伝子には、人によって塩基配列がわずかに違う「多型」があり、多型による検査値の違いを調べた。
02/06asahi.com:
処方箋わかりやすく、書式も統一 事故防止へ厚労省方針
 病院や診療所ごとにルールが違う飲み薬の処方箋(せん)の書き方が統一される。患者自身がチェックできるぐらいわかりやすくするルールを、厚生労働省の専門家による検討会が定め、報告書にまとめた。同省はこれから、順次、現場へ広めていく方針だ。処方箋は医師法などに基づき、医師が薬剤師らに対してつくる文書。薬の名前、飲み方や量を書くよう定められているが、具体的な基準はなく現場任せが実情だ。同じ薬でも商品名で書く医師もいれば、その成分名を書く医師もある。書かれた量が1日分なのか、1回分なのかわかりにくい書き方も慣例化している。たとえば、現在の処方箋では、朝昼晩に飲む薬で「(薬の名前)×3」なら、毎回3錠ずつ1日計9錠になる。だが、「(薬の名前)3×」だと、毎回1錠ずつ1日計3錠の意味になる。報告書では、原則1回に飲む分量を明記し、完全な商品名(製剤名)で書くことにした。「1日3回に分けて」を意味する「分3」など略語や記号は避ける。×3の略語は1回3錠、3×は1回1錠に改められる。飲み方も「朝昼夕食後」「就寝前」など日本語でわかりやすく書く。また、小児用シロップ入り飲み薬などを調剤する場合、有効成分だけを示した原薬量なのか、シロップなどを含む製剤の全量なのか明確な決まりはないが、今後は原薬量か全量かきちんと明記する。医療現場では略語などの区別が明確でなかったり、新人看護師や薬剤師に徹底されていなかったりして、量を過剰に出したり、間違った薬を投与したりするなど医療事故の原因の一つになっている。素人にもわかるように書くことで、新人が見ても間違いがおきないようにするという。一方、処方箋とは別に、薬を渡す際に患者、看護師にわかりやすいよう、独自の「処方情報紙」を出している薬局も多い。今回のルール化では処方箋でも情報紙並みのわかりやすさにして、患者が薬局に処方箋を渡す前に、薬の内容をチェックできるようにする狙いもある。処方箋との関係は明らかでないが、日本医療機能評価機構のまとめでは、2008年の薬に関する医療事故は、全国から報告があった分だけで計92件、事故になる前に気づいた例は約5万8千件あった。厚労省は今後、数年かけて処方箋に使う用語の標準化をする方針も固めている。
02/06YOMIURI ONLINE:
睡眠導入剤 悪用広がる
 首都圏や鳥取県で起きた不審死事件で、被害男性の遺体から睡眠導入剤が相次いで検出された。刃物や鈍器と異なり、遺体に異状が現れにくく、力を使わなくても相手を無抵抗な状態にできる。過去の殺人事件でも度々悪用されてきた薬物が、処方のハードルが低下するなどして入手しやすくなっているとの指摘が出ている。「前に通っていた精神科でも睡眠導入剤をもらっていたので処方してください」。埼玉県警に殺人容疑で逮捕された木嶋佳苗被告(35)(詐欺罪などで起訴)が、東京都内の診療所で、3種類の薬品名が書かれたメモを示したのは昨年1月。いずれも即効性の高いものばかりだった。医師は9月までに計7回、毎回約2週間分を処方。埼玉県内で昨年8月、レンタカーの中で遺体で見つかった大出嘉之(おおいでよしゆき)さん(当時41歳)の血中からは、木嶋被告が処方されていた睡眠導入剤と同じ成分が検出された。医師は「以前も処方されていたというので、何の疑いも持たなかった」と話す。複数の精神科医によると、睡眠導入剤の主流は、依存性が強く、大量に摂取すると呼吸困難などを起こして死に至る恐れのあるタイプから、精神安定剤の効果を持つ副作用の少ないタイプに移ってきている。ある精神科医は「昔は『難しい薬』というイメージがあったが、最近は安全なので処方しやすい。内科の医師が気軽に処方するケースも少なくない」と明かす。しかも現状では、複数の精神科を回り、多量の睡眠導入剤を手に入れることも可能だ。2007年には、複数の病院からかき集めた睡眠導入剤などを販売したとして、都内の30歳代の男が山口県警に麻薬取締法違反容疑で逮捕された。男の自宅からは3000錠近い睡眠導入剤が見つかった。通院負担軽減などを目的に健康保険法に基づく療養担当規則が改訂され、08年4月からは、代表的な睡眠導入剤の1回の処方が、最大14日分から30日分まで拡大されてもいる。精神科医の一人は「患者の悪意を見抜くのは困難。眠れず、つらいと訴えがあれば、処方するしかない」と話す。厚生労働省医事課も「患者が責任を持って正しく使ってもらうしかない」との立場。担当者は「処方などは、医師の診断に基づき個別具体的に決められるもの。規制をかけるのは現実的ではない」と話している。
睡眠導入剤
 神経の緊張や不安を取り除くなどして、寝付きを良くする薬物の総称。抗不安薬の作用を持つものもある。依存症や健忘などの副作用があり、大量摂取や、アルコールと一緒の服用で効果が増強される。
02/04YOMIURI ONLINE:
内科医に救急医療講習
 開業医などにも救急医療の一端を担ってもらおうと、日本内科学会は、全国10万人の内科医を対象に、救急の基本知識を身につけてもらう本格的な講習会を開くことを決めた。救急医療に従事する勤務医の負担を軽減するためで、同学会は、日本救急医学会と連携して、講習会のインストラクターの養成に乗り出した。厚生労働省によると、救急医は2008年末現在で1945人。人口が2倍の米国の約3万人と比べると少なさが際立つ。一方で、救急車で病院に運ばれた患者数は468万人(08年)と10年前と比べ100万人以上増えた。勤務医は過重な負担に悲鳴を上げ、病院たらいまわしなどの問題も起きた。こうした現状に、日本内科学会は救急医療に対応できる内科医を育てることを決めた。講習会は1回計8時間の内容。同学会の認定内科医の受験資格となっていた心肺蘇生(そせい)や電気ショックのやり方のほか、救急車で搬送されることの多い脳卒中や気管支ぜんそくなどの内科分野での対処法なども盛り込んだ。同学会救急委員会委員長の代田浩之・順天堂大教授は「内科医は自らの専門分野に診療を特化する傾向にあるが、講習会で救急の基本的な幅広い知識と技術を身に着けてもらいたい」と話している。
02/0347NEWS:
全患者に無料で明細付き領収書 厚労省が方針
 厚生労働省は3日、全国のほとんどの病院を対象に、診察の内容や薬の種類など医療費の詳しい内訳が記された「明細付き領収書」を、原則として全患者に無料で発行するよう義務化する方針を明らかにした。同日開いた中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)に提案したが、診療側委員が「全員に出す必要はない」「コストがかかる」などと難色を示したため、実施時期を含め結論は5日の次回会合に持ち越した。無料発行の義務化対象は、診療報酬のオンライン請求が義務付けられている医療機関で、病院では全体の約9割が該当する。現在多くの医療機関で渡している領収書は「検査」「注射」など大まかな項目ごとに医療費の点数(1点10円)の記載にとどまっているが、レセプト(診療報酬明細書)並みに「血中微生物検査」「生理食塩液」など、検査や薬剤などの種類と点数を詳しく記す。現在でも、オンライン請求が義務付けられている病院は、患者から希望があった場合は発行するよう義務付けられているが、一部の病院は有料。薬害被害者の団体などは医療の透明化のため、希望しなくても無料で発行するよう要望している。
02/0147NEWS:
英、10年後喫煙率1割へ政策 診療費軽減が狙い
 英保健省は1日、現在は21%の喫煙率を、今後10年で10%まで引き下げる政策を発表した。喫煙に伴う疾病を減らし、診療費が原則無料の国家医療制度(NHS)の負担を軽減する狙い。英国は禁煙法を定め、2007年までに屋内公共空間を禁煙にしたほか、たばこの自動販売機や広告を禁止するなどしてきたが、新政策では、建物の入り口付近の禁煙を同法に盛り込むことを検討。屋内禁煙の実施後、オフィスや飲食店の前での喫煙が増えたためだ。子どもの副流煙被害を防ぐため、個人宅や自家用車での禁煙も推進する。強力な禁煙政策により、英国の喫煙者数はこの10年で4分の1となり、33万7千人が昨年禁煙したが、年間約8万人が喫煙に関連する病気で死亡。NHSはその治療に約27億ポンド(約3880億円)を支出している。
01/28CB news:
【中医協】小児入院医療管理料に「常勤医9人以上」の評価新設へ
 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は1月27日の総会で、小児救急医療への評価の一環として、現在の「小児入院医療管理料」の区分を再編し、常勤小児科医(小児外科医)を9人以上配置した場合の評価を新設することを決めた。
 同管理料は現在、常勤小児科医を20人以上配置した場合の同管理料1(1日4500点、以下同)と、5人以上配置した場合の同管理料2(3600点)、3人以上配置の同管理料3(3000点)、1人以上配置の同管理料4(2100点)の4区分だが、中医協のこれまでの議論では、同管理料1と2の間に新たな区分を創設すべきだという意見が診療側から出ていた。
 厚生労働省が27日に示した来年度診療報酬の改定案によると、常勤小児科医9人以上の配置に対する「小児入院医療管理料2」を新設。現在の同管理料2を同管理料3(3600点)にするなどする。現在の同管理料1の点数は変更しない。新たな同管理料2の点数は今後、検討する。
 この再編に伴い、同管理料の区分は5段階(2100−4500点)となる。また、特定機能病院による同管理料の算定も認める。
 再編後の同管理料1の施設基準として改定案では、▽入院が必要な小児救急医療を提供▽小児重症患者に対する集中治療を行う体制を有している▽小児緊急入院が年800件以上−を列挙。また、同管理料2については、「常勤小児科医9人以上の配置」と「入院が必要な小児救急医療を提供」のほか、▽「7対1」以上の看護配置▽平均在院日数が21日以内−を挙げている。
 小児救急医療関連ではこのほか、「救命救急入院料」と「特定集中治療室管理料」に対する「小児加算」を新設する。改定案では、共通の施設基準として「専任の小児科医が常時、当該保険医療機関内に勤務」を挙げている。
■ハイリスク分娩管理加算は評価引き上げ
 一方、産科医療の充実を図るため、「ハイリスク分娩管理加算」(2000点)の評価を引き上げるとともに、「多胎妊娠」と「子宮内胎児発育遅延」を対象疾患に追加。「ハイリスク妊娠管理加算」(1000点)の対象にもこの2つを加える。また、「妊産婦緊急搬送入院加算」(入院初日5000点)の評価を引き上げるとともに、妊娠の異常以外の疾病で搬送された場合にも算定できるようにする。
01/21MRICby医療ガバナンス学会:
医師への不当な行政処分を阻止すべき ―長妻厚労大臣への要望提出のお願い
井上法律事務所 所長・弁護士 井上清成
【要旨】
 2010年1月19日、エムスリー「医療維新」に、「根拠ない、医師への不当な行政処分に異議あり」(厚労省が「刑事無罪」が確定した女子医大事件医師への処分を検討)、「『厚労官僚の火遊び』を許すなー虎の門病院・小松氏」(佐藤医師への「弁明の聴取」が先例になれば、医療体制は崩壊)という2つの記事が掲載されました。医師法・行政手続法に基づく「弁明の聴取」が行われるということは、医師への医業停止処分か戒告処分という行政処分が行われるということです。「弁明の聴取」は来週早々にも予定されているとのことです。それが実施されて行政処分がされれば、昨年末にやっと独立開業したばかりの佐藤医師はどうなってしまうのでしょう。報道によれば、その「弁明の聴取」はある一人の厚労官僚の独走の結果である恐れがあります。筆者自身は、冤罪被害にあった佐藤医師が再び冤罪に問われてはならないと思い、厚労官僚の独走の有無を内部調査するよう、長妻厚労大臣に宛てFAXで1月19日夜に下記の要望書を提出しました。官僚主導によって医師への無限定な支配統制がなされてはなりません。医師への不当な行政処分を阻止するため、多くの方々が長妻厚労大臣に要望を提出していただくことを期待しております。ご参考までにサンプルを下記に添付しておりますので、よろしければお使いいただいて、要望書を提出してください。
【長妻大臣へ提出した要望書】
佐藤一樹医師に対する医師法・行政手続法に基づく強制的な「弁明の聴取」手続の実施延期等を求める要望書

 平成22年1月19日付けのエムスリー「医療維新」での「根拠ない、医師への不当な行政処分に異議あり」という報道記事によれば、東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科元助手の佐藤一樹医師が、厚生労働省による医師法に基づく行政処分を前提とした行政手続法所定の弁明の聴取手続の対象とされていて、近く強制的な弁明の聴取手続が実施される、とのことです。佐藤一樹医師は、かつて人工心肺装置の操作に過誤があったとして刑法第211条第1項所定の業務上過失致死罪で刑事起訴されて被告人となったものの、東京地方裁判所で無罪判決、東京高等裁判所でも無罪判決を得、検察が上告を断念して無罪が確定した冤罪被害者です。しかるに、やはり同日付けエムスリー「医療維新」での「厚労官僚の火遊びを許すな」という記事によれば、厚生労働省医政局医事課の杉野剛課長が医師資質向上対策室の反対を強引に押し切り、一定の行政処分を目指した強制的な弁明の聴取手続を進めようとしているとのことです。しかしながら、この他部署の反対を押し切ったという強制手続の強行は、もしもその事実上・法令上の根拠付けが十分でなかったものであるとしたならば、刑法第193条に定める公務員職権濫用罪(公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、2年以下の懲役又は禁錮に処する)に該当する恐れすらあります。  長妻昭厚生労働大臣におかれましては、まず第一に、佐藤一樹医師に対する弁明の聴取手続を延期し、第二に、弁明の聴取手続実施の事実上・法令上の根拠の有無・程度、ならびに、場合によれば佐藤一樹医師への公務員職権濫用罪にも該当しかねない杉野剛課長による強制実施の判断・指示の有無、さらに、もしも真実であるならばそこに隠された意図及び背景事情を調査し、第三に、それら調査結果を踏まえた適切な措置を採られることを、ここに要望いたします。佐藤一樹医師の基本的人権侵害に関する緊急重大事ですので、甚だ失礼ながら、直接に本書1枚をFAXさせていただきました。よろしくお取扱いのほど、お願い申し上げます。(なお、私は、弁護士ではありますが、佐藤一樹医師の代理人ではありませんし、本件につき佐藤一樹医師とも東京女子医科大学とも利害関係を有していない第三者です。念のため、申し添えます。)
【一般の方が長妻大臣へ要望書を出す場合の例】
厚生労働大臣 長妻 昭 殿
FAX03−5342−6552
佐藤一樹医師に対する医師法・行政手続法に基づく強制的な「弁明の聴取」手続の実施延期等を求める要望書
 平成22年1月19日付けのエムスリー「医療維新」での「根拠ない、医師への不当な行政処分に異議あり」という報道記事によれば、東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科元助手の佐藤一樹医師が、厚生労働省による医師法に基づく行政処分を前提とした行政手続法所定の弁明の聴取手続の対象とされていて、近く強制的な弁明の聴取手続が実施される、とのことです。佐藤一樹医師は、かつて人工心肺装置の操作に過誤があったとして刑法第211条第1項所定の業務上過失致死罪で刑事起訴されて被告人となったものの、東京地方裁判所で無罪判決、東京高等裁判所でも無罪判決を得、検察が上告を断念して無罪が確定した冤罪被害者です。しかるに、やはり同日付けエムスリー「医療維新」での「厚労官僚の火遊びを許すな」という記事によれば、厚生労働省医政局医事課の杉野剛課長が医師資質向上対策室の反対を強引に押し切り、一定の行政処分を目指した強制的な弁明の聴取手続を進めようとしているとのことです。しかしながら、この他部署の反対を押し切ったという強制手続の強行は、もしもその事実上・法令上の根拠付けが十分でなかったものであるとしたならば、刑法第193条に定める公務員職権濫用罪(公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、2年以下の懲役又は禁錮に処する)に該当する恐れすらあります。長妻昭厚生労働大臣におかれましては、まず第一に、佐藤一樹医師に対する弁明の聴取手続を延期し、第二に、弁明の聴取手続実施の事実上・法令上の根拠の有無・程度、ならびに、場合によれば佐藤一樹医師への公務員職権濫用罪にも該当しかねない杉野剛課長による強制実施の判断・指示の有無、さらに、もしも真実であるならばそこに隠された意図及び背景事情を調査し、第三に、それら調査結果を踏まえた適切な措置を採られることを、ここに要望いたします。
 佐藤一樹医師の基本的人権侵害に関する緊急重大事ですので、甚だ失礼ながら、直接に本書1枚をFAXさせていただきました。よろしくお取扱いのほど、お願い申し上げます。住所*** 氏名*** 
01/20MRICby医療ガバナンス学会:
「厚労官僚の火遊び」を許すな
佐藤医師への「弁明の聴取」が先例になれば、医療体制は崩壊
虎の門病院 泌尿器科部長 小松秀樹
※今回の記事はm3.comの「医療維新」で配信されたものです。
【弁明の聴取】
 佐藤一樹医師への、行政処分を前提とした「弁明の聴取」が近日中に開かれるとの情報が入った。この「弁明の聴取」は、中世の暗黒を現代にもたらし、医療の存立を脅かす。暗澹たる気分になるとともに、厚労官僚に対する歴史的かつ哲学的な憤りが短時間で意識されるに至った。佐藤医師は、東京女子医大病院事件で、冤罪のために、90日間逮捕勾留された。7年間の刑事被告人としての生活を強いられた。心臓外科医としてのキャリアを奪われた。昨年、無罪が確定した。この冤罪被害者である佐藤被告に対し、行政処分を実施しようというのである
【検察の論理は援用できない】
 厚労省に、佐藤医師に対する処分を正当化できるような精度の高い独自の情報があるとは思えない。しかも、公判での検察の主張の一部を援用することには、決定的な問題がある。検察の主張は、科学者の事実に対する態度とは全く異なる。被告人に有利な事実をしばしば隠してきた。福島県立大野病院事件では、自ら作成した調書に墨を塗って読めないようにした。佐藤医師の裁判では、論理が完全に破綻したために、訴因(犯罪であるとする理由)を第一審の途中で変更した。第一審、第二審いずれも、検察の完敗で、上告断念に追い込まれた。検察は無茶な論理を平気で振りかざす。検察は、裁判官と弁護士の存在を前提としており、その存在がなければ、簡単に社会の敵になる。
【恣意的処分】
 医療事故調査委員会(医療安全調査委員会)をめぐる厚労省と現場の医師の争いに象徴されるように、この数年間、厚労省は一貫して、医師に対する調査権限、処分権限の増大を模索してきた。医師に対する行政処分は医道審議会で決定されてきた。従来、行政処分は、刑事処分が確定した医師など、処分の根拠が明確な事例に限られていた。医道審議会は、処分1件当たり、5分程度の審議だけで、事務局原案をそのまま認めてきた。慈恵医大青戸病院事件を契機に、刑事罰が確定していない医師にも処分を拡大してきたが、基準が明らかにされていない。これは、罪刑専断主義による恣意的処分と言い換えることができるかもしれない。
【毒を食らわば皿まで】
 医道審議会の状況から、行政処分と「弁明の聴取」の推進者は、実質的に調査権と処分権の両方を持つ。江戸時代の大岡越前守と同じである。当然、このような乱暴なやり方を職権濫用とみなす批判があり得る。推進者もそれを熟知している。強制的な調査を行って処分をしなければ、逆に、職権濫用罪の嫌疑を証明することになりかねない。自分を守るために、無理にでも処分したくなることは想像に難くない。裁判官がいない中で処分を行うことが、いかに難しいか容易に想像される。
【法の下の平等】
 今回の「弁明の聴取」は極めて異例なものである。そもそも、政府の行動はすべて法律に則っている必要がある。法律は全国民に対して平等でなければならない。通常業務と異なることを実施する場合には、相応の理由、正当性が必要である。平等のためには、個別事例を特別に扱うことに慎重でなければならない。そもそも、厚労省は、調査権、処分権を含めて、自らの権限を拡大しようと組織的に動いている。どうしても、この事件が実績作りに利用されているように見えてしまう。今回の「弁明の聴取」は、法の下の平等に反するのではないか。
【行政の行動原理】
 厚労省が医師を裁くことには、社会思想史的な問題がある。厚労省は「正しい医療」を認定できるような行動原理を持ちえない。ヘルシンキ宣言は「ヒトを対象とする医学研究の倫理的原則」として制定されたが、医療全般について医師が守るべき倫理規範でもある。実質的に日本の法律の上位規範として機能している。その序言の2に「人類の健康を向上させ、守ることは、医師の責務である。医師の知識と良心は、この責務達成のために捧げられる」と記載されている。医師は知識と良心によって行動するのであり、命令によって行動するのではない。法が間違っていれば、これに異議を申し立てる。これに対し、厚労省は「医学と医師の良心」によって動いているわけではない。法令には従わなければならず、しかも原則として政治の支配を受ける。メディアの影響も当然受ける。確固たる行動原理を安定的に持ち得ないため、ハンセン病政策のような過ちを繰り返してきた。第二次世界大戦中、ドイツや日本の医師の一部は国家犯罪に加担した。多くの国で、医師の行動を国家が一元的に支配することは、危険だとみなされている。公務員は原理的に国家的不祥事に抵抗することができない。この故に、行政は、医療における正しさというような価値まで扱うべきではない。明らかに行政の分を超えている。医学による厚労省のチェックが奪われ、国の方向を過つ可能性がある。
【チェック・アンド・バランス】
 立法・行政・司法は法による統治機構を形成する。法は理念からの演繹を、医療は実情からの帰納を基本構造とする。両者には大きな齟齬がある。厚労省は、実情に合わない規範を現場に押し付けてきた。このため、現場は常に違反状態に置かれてきた。頻繁に立ち入り検査が行われ、実際に処分を受けないまでも、その都度、病院は担当官から叱責を受ける。厚労省は、いつでも現場を処分できる。厚労省の方法は、旧ソ連を想起させる。旧ソ連では物資不足のため、国民は日常的に、勤務先から物資を持ち出し、融通しあって生きていた。国民全員が何らかの違法行為を犯さざるを得ない状況下で、政治犯を経済犯として処罰していた。このようなやり方が国民と国家をいかに蝕んだかは想像に難くない。しかも、厚労省は、常に、権限と組織を拡大しようとする。厚労省は困った性質を持っており、チェック・アンド・バランスがないとかならず有害になる。チェック・アンド・バランスの考え方は、市民革命を通じて一般化したが、日本では力を持っていない。
【一般厚労行政への影響】
 処分は通常の行政とは大きく異なる。厳重な秘密保持も求められる。このため、厚労省主導で処分を実施しようとすると、担当部署は他の部署との間に障壁を設けなくてはならない。しかし、いかに障壁を設けても、厚労省と医師の関係が悪化し、医療行政に支障を来たすような事態は容易に生じうる。佐藤医師への「弁明の聴取」が先例となれば、医師は行政を悪とみなすようになる。厚労省は医師の敵になる。行政は医師の協力を得るのが困難になり、医療行政は立ち行かなくなる。結果として、医療提供体制が損なわれる。
【結論】
 個人的に得た情報では、行政処分の事務を担当している医師資質向上対策室は、佐藤医師への行政処分と「弁明の聴取」に反対したとされる。それを、医政局の杉野剛医事課長が強引に押し切ったという。これが本当なら医療提供体制が破壊されかねない。厚労大臣は、事実関係とその背景を調査すべきである。そもそも、佐藤医師への行政処分は「改竄への加担」が理由だとされるが、舛添要一前厚労大臣の著書『舛添メモ 厚労官僚との闘い752日』(小学館)によると、厚労省の官僚は、日常的に、大臣への報告で、事実を捻じ曲げている。それでも処分されていない。厚労官僚の行動は危うい。チェック方法と適切な処分のあり方を検討すべき状況かもしれない。
01/2447NEWS:
脳死は画像診断と血流検査が必要 学会が判定基準見直し提案
  脳死者からの臓器提供要件を大幅に緩和した改正臓器移植法の本格施行を前に、日本脳死・脳蘇生学会の検討委員会は24日までに、より正確な脳死判定のために、判定基準にコンピューター断層撮影(CT)などによる頭部の画像診断や脳血流検査の実施を盛り込み、見直すべきだとする提案をまとめた。今後さらに議論した上で学会として正式決定し、国などに示す。取りまとめをした木下順弘熊本大教授は「既にCTによる診断は行われており、過去の脳死判定に問題があるわけではないが、判定基準は時代に応じて修正されるべきだ。(改正法の本格施行を控えた)この時期に専門家が声を上げる必要がある」と話している。臓器移植法に基づく法的な脳死判定は現在、深い昏睡、瞳孔の固定、脳幹反射の消失、平たん脳波、自発呼吸の消失の5項目を、6時間以上の間隔を空けた2回の検査で確認するという基準で行われている。
01/22asahi.com:
日医、診療報酬改定に意見公募で反対投稿 中医協外され
 2010年度の診療報酬改定をめぐり、日本医師会(日医)は、厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)がまとめた骨子に対する見解を公表した。骨子で「検討」とした救急病院で受診した軽症患者への「特別料金」の導入には反対を表明。再診料の引き下げも容認しない考えを示した。中医協の骨子については、15日から22日までを「パブリックコメント」手続きの期間とし、一般からの意見を募集している。政権交代後、日医の執行部は中医協メンバーから外されたため、今回初めてパブコメ手続きにのっとって意見を出すことになる。中医協が、救急病院などを受診した軽症患者から特別料金を徴収する仕組みを検討していることについて、日医は「現段階では時期尚早」と、議論の不十分さを指摘。そのうえで「患者は自ら判断できるわけではなく、かえって重症化を招く恐れもある」と主張している。この項目は、病院勤務医の負担軽減策として中医協の医師ら診療側委員が検討を求めたものだが、日医は逆の姿勢を示した形だ。また、病院(600円)と診療所(710円)で格差がある再診料については、「診療所を下げて統一することは認められない」と強調。診療所分を引き下げたうえで、地域医療への貢献度に応じて加算するという厚労省の足立信也政務官の考えを批判した。
01/21YOMIURI ONLINE:
犯罪死 見逃すな、検視強化へ研究会
 警察庁は21日、「犯罪死を見逃しかねない」と指摘されている現在の検視体制など死因究明制度を強化するため有識者から意見を聞く研究会を、今月29日に発足させることを決めた。結果を踏まえ、中井国家公安委員長は、来年の通常国会にも検視や解剖の体制改善の関連法案を提出する意向で、欧米に比べ遅れていた制度の改革に向けた作業が本格化する。研究会には、千葉大の岩瀬博太郎教授(法医学)や東京都監察医務院の福永龍繁院長ら10人が参加。解剖率が高い米国などの制度調査も実施し、1年後をめどに提言をまとめる。検視官や解剖医の増員に向けた具体策のほか、東京23区や大阪など一部の大都市にしかない監察医制度を全国に拡大することなどが議論される見通し。警察が取り扱う「異状死」は2008年で約16万体に上ったが、検視官が現場に立ち会うケースは14・1%、解剖率は9・7%にとどまった。検視官や解剖医の不足が原因で、埼玉県警が捜査中の東京都豊島区の無職女(35)と交際していた男性らが相次いで不審死した事件では、東京都青梅市の男性(当時53歳)が解剖されないまま「自殺」と判断されていた。
01/2047NEWS:
92歳女性に心臓のダブル手術 「国内最高齢成功」
 岸和田徳洲会病院(大阪府岸和田市)は20日記者会見し、複数の心臓病を患い急性心不全となった92歳の女性に対し、2種類の心臓手術を同時に実施し成功したと明らかにした。心臓のダブル手術では国内最高齢の成功という。患者は大阪府泉佐野市の植野静子さんで、会見で「散歩が趣味で(家に帰ったら)また歩き回りたい」と笑顔で話し、手術から約3週間の同日、元気に退院した。執刀した東上震一院長によると、植野さんは昨年12月16日に自宅で呼吸困難となり緊急入院し、重度の心不全や、心臓の弁の閉鎖不全症と診断された。同月28日の手術では、心臓に血液を供給する3本の冠動脈が細くなっていたため、植野さんの腕や足から採取した血管を移植する「冠動脈バイパス手術」を実施。さらに、血液を全身に送り出すのに必要な心臓の「僧帽弁の機能を回復させる形成手術」をした。東上院長は会見で「心筋梗塞を起こすほど重症化していなかったのが良かったが、何より植野さんに体力があった。90代でも心臓手術は大丈夫だ、という成功症例を積み重ねたい」と強調した。
01/18asahi.com:
海堂尊さんに110万円賠償命令 ブログで名誉棄損
 医療小説「チーム・バチスタの栄光」などで知られる作家・海堂尊さんのブログで名誉を棄損されたとして、東京大学教授(病理学)で日本病理学会副理事長の深山正久さんが慰謝料など330万円を求めた損害賠償訴訟の判決が18日、東京地裁(畠山稔裁判長)であり、海堂さんに110万円の支払いを命じた。問題になったのは、日経BP社と宝島社のインターネットサイトで海堂さんが発表した文章。深山教授が主任研究員を務め、厚生労働省から補助金を受けたAi(オートプシー・イメージング、死後画像診断)の研究に関して、研究の応募・採択は厚労省との癒着による、応募の際に他者の研究内容を盗用した、などと思わせる記述が名誉棄損にあたるとした。判決後、記者会見を開いた海堂さんは「名誉棄損の部分ばかりが独り歩きしているが、Aiを適正に社会に導入するための危機感からブログを書いている。個人攻撃のつもりはない。Aiをめぐり学会などオープンな場で議論をしたかった。今後は弁護士と相談して決める」と話した。深山教授は日経BP社と宝島社の2社にも同様の訴えをしている。
01/1547NEWS:
日本脳炎接種、勧奨再開へ 5年ぶり、幼児期の3回
 日本脳炎の定期予防接種について、厚生労働省の小委員会(委員長・加藤達夫国立成育医療センター総長)は15日、2010年度から、主に3、4歳児を想定した幼児期の3回接種を「積極的に勧奨」とすることで合意した。接種後に急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を発症した事例を受け、厚労省は05年5月、積極的に勧奨しないとの見解を発表していたが、勧奨を再開する。上部の部会などでの議論を経て、2月にも正式決定する。積極的勧奨の差し控えによって、定期接種は事実上中断し、昨年、副作用が少ないと期待される新ワクチンによる接種が再開されたが、積極的勧奨は再開していなかった。この間の接種率は極めて低く、未接種の子どもが増えて感染リスクが高まることが懸念されており、今後はこうした子どもへの接種をどう進めるかを検討する。この日の小委員会で、新ワクチンはこれから10年度にかけて約700万本の出荷が見込まれ、幼児期の接種には十分な量が確保でき、勧奨再開をするべきだとの意見で合意した。
01/1547NEWS:
軽症患者受診に特別料金も 勤務医対策で中医協検討
 厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は15日、2010年度診療報酬改定の骨子をまとめた。救命救急センター(全国で221施設)を受診した軽症患者から、条件付きで特別料金を徴収することの検討を盛り込んだ。夜間など時間外でも気軽に来院する「コンビニ受診」が病院勤務医の負担を重くしているとされるため、軽減を図る。ほかに改定の骨子では、診療所が病院よりも高く設定されている再診料の統一に向けた検討や、再診料に上乗せする「外来管理加算」について、診察や説明に5分程度を割くことを求める要件の撤廃も明記した。軽症患者からの特別料金徴収について、厚労省案では(1)医師や看護師が診察に軽症であることを確認する(2)特別料金がかかることを伝える(3)特別料金について病院内の掲示などで周知する―など、一定の条件を満たした場合に限り、窓口負担とは別に料金を徴収できるようにするとした。「虫刺されがかゆい」「指のとげを抜いてほしい」などのケースが対象。
01/1547NEWS:
要介護認定の基準修正 厚労省調査、「問題は解消」
 軽い要介護状態に判定される傾向があるとして、2009年10月に修正された要介護認定基準について、厚生労働省は15日、08年以前とほぼ同水準の判定傾向になっているとする調査結果を「要介護認定見直し検証・検討会」で示した。厚労省は「問題はほぼ解消したが、申請者の認定に当たる調査員の研修などが不十分な市町村もあり、充実するよう依頼したい」としている。同省は09年4月に要介護認定の新基準を導入したが、従来の基準よりも軽度に判定されるとの批判を受け、半年後に基準を修正した。09年10〜11月に申請した約17万人の判定結果を、修正前(09年4月〜同年9月)の基準と、さらにその前の基準での判定結果と比較した。介護の必要がない「非該当」(自立)は、修正前基準の2・3%から09年10月の修正後は1・1%に減少、08年の0・8%に近づいていた。最も軽い「要支援1」でも同様の傾向がみられた。
01/11Doshin Web:
診療看護師を養成 道内初、新年度から 道医療大大学院
 道医療大(松田一郎学長)は4月、軽い病気やけがなどの初期診療を行う技術を持つ看護師「ナースプラクティショナー」(診療看護師、NP)の養成コースを大学院に開講する。医師不足の中、高い技術を持つNPの育成を通じ、地域医療の担い手づくりへの貢献を狙う。道内の大学でNPの養成コースを設けるのは初めて。NP養成コースに入るには、今月26日の入試で大学院に合格し、4月のNPコースの試験を通る必要がある。塚本准教授は「医師不足の地域でも、安心して暮らすために貢献できる人材を育てたい」と話している。
01/10Doshin Web:
道医療大が医学部検討 新設、未来大でも浮上 札医大拡充5年内に着工
 深刻な道内の医師不足を解消するため、道医療大(石狩管内当別町)は、民主党がマニフェスト(政権公約)で掲げた医師養成数の増加政策が実現すれば、医学部新設を目指す方針を固めた。公立はこだて未来大(函館市)でも同様の構想が浮上。札幌医科大の定員を数十人増やすため施設の改築を計画している道は、5年以内に着工する方針だ。歯学部や看護福祉学部などを持つ道医療大(松田一郎学長)は、道内私大では初となる医学部設置を目指す。定員は40〜60人で、当別キャンパスへの設置を想定。半数程度を、地方に勤務する歯科医や薬剤師、看護師のための編入枠に割り当て、短期間で医師として地方に戻ってもらう制度の可能性も検討する。公立はこだて未来大(中島秀之学長)に関しては、函館市の西尾正範市長が昨年9月、市内の会合で「医学部新設が実現すれば、地域振興の上でも大きな効果を生む」と発言。新年度予算に医学部新設に向けた調査費を盛り込む方針だ。今後は、市立函館病院を同大の付属病院に衣替えするなど具体案の検討を進める。一方、道も、札幌医科大(今井浩三学長)の現在の定員110人を最大150人程度にまで大幅に増員することを視野に、3年以内に設計に着手、5年以内の着工を目指す。
01/0947NEWS:
生活習慣の改善で脳卒中4割減 2型糖尿病、指導が効果
 2型糖尿病の患者に食事や運動など生活習慣の改善指導を強化すると、合併症である脳卒中の発症が、強化しなかった場合の62%にとどまったとする研究結果を厚生労働省研究班(主任研究者、山田信博筑波大学長)がまとめ、欧州糖尿病学会誌(電子版)に8日、発表した。糖尿病発症後でも生活習慣改善によって合併症を減らせることを示す結果で、研究班の曽根博仁筑波大教授(内科学)は「患者にとっても励みになるのではないか」と話している。専門的な糖尿病治療をする病院に通う40〜70歳の患者約2千人を、無作為に2グループに分け、インスリン投与などの治療内容は同じまま、一方には血糖やコレステロール、血圧などの目標を設定。医師が生活習慣を強く指導したり、保健師らが定期的に電話したり、目標を満たさない患者に教育入院してもらったりして、平均8年間追跡した。指導を強化したグループでは脳卒中の発症が少なかったが、血糖、体重、血圧、喫煙率や、網膜症などの発症率に差はなかった。
01/06YOMIURI ONLINE:
「うつ100万人」陰に新薬?
販売高と患者数比例、啓発 受診に抵抗減る
 画像の拡大 うつ病患者が100万人を超え、この10年間で2・4倍に急増している。不況などの影響はもちろんだが、新規抗うつ薬の登場との関係を指摘する声も強い。安易な診断や処方を見直す動きも出つつある。
 東京の大手事務機器メーカーでは、約1万2000人いる従業員中、心の病による年間の休職者が70人(0・6%)を超える。2か月以上の長期休職者も30人を超えた。多くがうつ病との診断で、10年前までは年間数人だったのが、2000年を境に急増した。この会社の産業医は、「『うつ病は無理に励まさず、休ませるのが良い』との啓発キャンペーンの影響が大きい」と話す。うつ病への対処としては正しいが、「以前なら上司や同僚が励まして復職させたタイプにも、何も言えなくなった。性格的な問題で適応できない場合でも、うつ病と診断されてしまう」と、嘆く。
 国の調査では、うつ病など気分障害の患者は、2000年代に入り急激に増えており、一概に不況だけの影響とは言えそうにない。患者急増との関係が指摘されているのが、新規抗うつ薬「SSRI」だ。年間販売高が170億円台だった抗うつ薬市場は、1999年にSSRIが登場してから急伸。2007年には900億円を超えた。パナソニック健康保険組合予防医療部の冨高辰一郎部長(精神科医)によると、欧米でも、この薬が発売された80年代後半から90年代初めにかけ、患者の増加がみられた。冨高部長は「SSRIが発売されたのに伴い、製薬企業による医師向けの講演会やインターネット、テレビCMなどのうつ病啓発キャンペーンが盛んになった。精神科受診の抵抗感が減った一方、一時的な気分の落ち込みまで、『病気ではないか』と思う人が増えた」と話す。田島治・杏林大教授が、学生にテレビCMを見せた研究では、見なかった学生の倍の6割が「気分の落ち込みが続いたら積極的な治療が必要」と答え、CMの影響をうかがわせた。

安易な投薬 薬なしで回復の例も
 うつ病は一般的に、きまじめで責任感が強い人が陥りやすいとされる。自殺に結びつくこともあり、早期発見・治療は自殺対策の柱のひとつにもなっている。ところが近年は、「自分より他人を責める」「職場以外では元気」など、様々なタイプもうつ病に含まれるようになった。検査数値で測れる身体疾患と違い、うつ病の診断は難しい。このため、「抑うつ気分」などの症状が一定数以上あれば要件を満たす診断基準が普及した。「なぜそうなったか」は問われず、性格や日常的な悩みによる落ち込みでも診断され、かえって混乱を招いた面がある。田島教授が行った精神科診療所の医師に対する調査では、約8割の医師が、うつ病の診断が広がり過ぎていることに懸念を示した。安易な投薬を懸念する声もある。抗うつ薬は、うつ病治療の柱とされているが、宮岡等・北里大教授は「薬なしでも自然に回復するうつ病も多い」と話す。海外では、軽症には薬物療法ではなく、カウンセリングや運動などを最初に勧める治療指針も多い。渡辺衡一郎・慶応大専任講師は「日本でも、まず抗うつ薬ありきという認識を見直す時期に来た」と話す。
01/0547NEWS:
自閉症は脳の神経機能低下 予防、治療の標的に
 自閉症の人の脳の中では、神経から神経に情報を伝える化学物質を回収し再利用するタンパク質「セロトニン・トランスポーター」が少なく、神経機能が低下していることを初めて確かめたと、浜松医大の森則夫教授らが5日、都内で発表した。「セロトニン」は感情、睡眠、食欲、不安などに関係するとされ、森教授は「セロトニン・トランスポーターという、予防や治療に役立つ標的を提示できた」と話している。森教授らは、知的障害がない「高機能自閉症」の18〜26歳の男性20人について、セロトニン・トランスポーターの分布を調査。脳全体で、健常者より密度が低いことが判明。自閉症の症状との関係では、帯状回という部位での密度低下は「相手の気持ちを読めない」という症状と、視床での低下は強迫症状と関係があることが分かった。グループの辻井正次中京大教授は「自閉症は育て方の問題ではなく、明確な脳の障害があることが見いだされた」と話している。
01/0447NEWS:
「判定軽くなる傾向是正」80% 要介護基準修正で専門家
 介護保険の要介護認定の基準が実際より軽い判断をもたらしているとして、昨年10月に修正されたことを受け、医師ら専門家の80%が「軽く判定される傾向が是正された」と感じていることが4日、淑徳大の結城康博准教授の調査で分かった。厚労省は昨年4月、どの程度の介護サービスが必要かを判断する要介護認定の基準について、「判定にばらつきが出ている」などとして見直したが、全国で判定が軽くなる傾向が判明。調査項目を見直した新基準を10月から導入した。調査は昨年11〜12月、1次判定を受けて結論を出す医師や介護福祉士ら310人に1次判定の印象などをアンケートした。10月に修正された新基準について「当面の大幅な見直しは不要」とするのは59・4%で、「早急に抜本的な改正が必要だ」とする25・5%を大きく上回った。ただ63・9%は「それでも昨年4月以前と比べると判定が軽くなる」と回答。10月の修正が不十分と受け止められている実態がうかがえる。介護保険の要介護認定の基準が実際より軽い判断をもたらしているとして、昨年10月に修正されたことを受け、医師ら専門家の80%が「軽く判定される傾向が是正された」と感じていることが4日、淑徳大の結城康博准教授の調査で分かった。厚労省は昨年4月、どの程度の介護サービスが必要かを判断する要介護認定の基準について、「判定にばらつきが出ている」などとして見直したが、全国で判定が軽くなる傾向が判明。調査項目を見直した新基準を10月から導入した。調査は昨年11〜12月、1次判定を受けて結論を出す医師や介護福祉士ら310人に1次判定の印象などをアンケートした。10月に修正された新基準について「当面の大幅な見直しは不要」とするのは59・4%で、「早急に抜本的な改正が必要だ」とする25・5%を大きく上回った。ただ63・9%は「それでも昨年4月以前と比べると判定が軽くなる」と回答。10月の修正が不十分と受け止められている実態がうかがえる。
01/01YOMIURI ONLINE:
万波医師ら執刀、臨床研究で病気腎移植再開
 病気で摘出した腎臓を他人に移植する「病気腎移植」を、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師(69)らが臨床研究として再開した、と徳洲会グループが31日発表した。病気腎移植の再開は2006年9月以来。徳洲会は今後5年以内に5件を行い、保険適用をめざすという。厚生労働省は「臨床研究のルールに従い、双方の患者に十分な説明をして同意を得たのか、事情を聞きたい」としている。徳洲会によると、提供者は呉共済病院(広島県呉市)に入院中の50歳代男性。片方の腎臓に直径4センチ以下の小さめのがんがあり、がんの部位を切除した上で万波医師が30日、40歳代の腎臓病の男性に移植した。病気腎移植は06年秋に発覚。1991年以降、水面下で42例行われたことが判明し、日本移植学会などが「現時点で医学的妥当性はない」と非難していた。厚労省は07年7月に臓器移植法の運用指針を改定し、臨床研究を除いて禁止したが、09年1月に「臨床研究の対象疾患は制限しない」との通知を出していた。
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